発表会では毎年プログラムの最後に、フィナーレのステージがあります。
フィナーレではカーテンコールとして出演者全員が舞台に上がり、たくさんの拍手を浴びながら客席の皆様にお辞儀をするステージとなります。
元々は、演奏を終えて緊張から解放された生徒さん達が、心地良く拍手で讃えられる事を目的としました。
それならミュージカルやオペラの終演のように出演者が気分爽快にステージを楽しめないか、カーテンコールの形だと良いのでは…とひらめき、フィナーレでは3年連続1人の欠席者を出す事もなく生徒さん達にカーテンコールを体験してもらっています。
ミュージカルを土台としているので、これまでに【レ・ミゼラブル】から『民衆の歌』『ワン・デイ・モア』などを選曲し、今年は『星よ』と『オン・マイ・オウン』にしてみました。
数名の生徒さんから毎年発表会後に問い合わせがあり、フィナーレの曲をレッスンでも弾いてみたいと相談を受けますが、実は楽譜は存在しません。
全て耳コピーなのです。『ワン・デイ・モア』に関しては恐らく楽譜は探しても見つからないと思われます。
『星よ』『オン・マイ・オウン』『民衆の歌』は探せば連弾やソロの楽譜は存在しますが、市販されている楽譜は全く参考にする事なく、あくまでも私と凜々香先生の耳コピーであり、メロディが複数あるフレーズは相談しながら、どちらがどのパートを弾くのか口頭で話し合ってから連弾という形で、完全なオリジナルアレンジで毎年披露させていただいております。
フィナーレのステージで目指すところは、生徒さん達がミュージカルスターのようになってくれる事!お辞儀をするフレーズをレッスンの際に弾いて生徒さん達に曲を覚えてもらい、お辞儀を終えて顔を上げるタイミングも発表会の1ヶ月前頃からそれぞれ習得していけるように練習していきます。
一人一人に伝えた事が本番では1つのステージとなり、同じタイミングで皆で顔を上げる様子はとても感動するものです。
生徒さん達、何てカッコいい…!!
お辞儀をしている間は生徒さん達はそれぞれ床を見ている状態なので、ピアノの音だけを聴いてタイミングを合わせます。秒でのカウントではありません。
例え年少さんであっても、ピアノを習って1年ほどの生徒さんであっても自分の耳でピアノのフレーズを聴き取り、ちょうどのタイミングで自分の意思でお辞儀から顔を上げる…耳で聴き取らないと出来ない事です。
生徒さん達、皆さん素晴らしいですね!
しかも毎年上達しております!!
フィナーレの練習は個人レッスンでそれぞれに伝えていくのみ、皆でステージに上がりお辞儀をするのは本番だけの一発勝負!
いかにも生のステージですね!!
その為、毎年いろいろなドラマがあります。
昨年はステージに向かって左階段から上がる生徒さんで混み合ってしまったので、生徒さん同士が譲り合って皆さんで右へ移動する蟹さん歩きが自然と始まりました!これは事前に私からお願いしていない事でした!
今年は上がる階段を生徒さん達にそれぞれ左右指定したのでスムーズだったのですが、初めて発表会に出演した園児の女の子がどこに立てば良いのか分からなくなり困っていた時、赤ドレスの姉妹が心配顔で園児の女の子を目でずっと追っていて、促すように自分達の間に入れてくれたので列がスムーズになりました!
姉妹共々とても優しいね!どうもありがとうね!!
この園児さんはもうすぐ赤ドレスの姉妹と同じ小学校に入学する予定なので、小学校に入っても面倒を見てあげてね!
元々は生徒さん達を讃える目的であったはずのフィナーレ…当日私はピアノを弾くのでステージの様子は毎回その場で知る事は出来ませんが、後日ビデオで確認すると、生徒さん同士で譲り合ったり、迷っている生徒さんを間に入れてくれたり…いろいろなシーンを見る事で生徒さん達の優しさを改めて思い知る事が出来、心に沁みてきます。
一つ一つの作品は紛れもなく私の大切な宝物です!
どうもありがとうね!!
『民衆の歌』は盛り上がるので、何年か経ったらまた同じ曲を弾く事があるかもしれませんが、そろそろ【レ・ミゼラブル】からの選曲は一旦終了してみます。
次回の発表会はどの曲でフィナーレの舞台を進めていくのか、来年の冬を楽しみにしていてくださいね!!
【2025.4.2】