先日は娘、凜々香の初めてのリサイタルが開催されました。
このリサイタルは凜々香が高校生の頃からお世話になっている高木早苗先生がプロデュースしてくださった企画です。
高木先生門下生、林美夢さんと2人でのジョイントリサイタルで、チラシが出来た日からとても楽しみに待っておりました。
虎ノ門駅から歩いてすぐのビルの入口に到着すると、早速リサイタルの案内板が…。
いよいよ始まるのか、と高揚感でいっぱいになりました!
リサイタルはトークも含め、一人当たりの演奏時間は40分ほど。
この規模で有料でのリサイタルは凜々香にとって初めての経験…人生初のリサイタルデビューの日となりました!!
ショパン『革命のエチュード』からスタートし、ベートーヴェン、リスト、ドビュッシーと移るごとに、曲間ではこれまでの色々な思い出が蘇ってきました。
幼少期…しっかりとした打鍵を身に付ける為、手首に重りを巻いて親子で練習した日々。
小学1年生から毎年合唱コンクールで伴奏を引き受け、6年生の時にやっとクラスで掴んだ最優秀賞での涙の表彰式。
栄東中学に入学し、実質8時間授業に加え課題に追われ、さらにテニス部での練習や試合などにより、自然とピアノの練習時間が取れなくなってしまい、ピアノから遠ざかってしまった日々。
それでも年に一度の発表会だけは休まず参加し続けて、中3の発表会で弾いた『英雄ポロネーズ』を客席で聴いて泣いてくれたお友達を目にして、凜々香は少しずつ音楽の優しさや魅力を再確認していきました。
その1年後に音大へ行くという進路を自分自身で決めて、栄東高校1年の冬に高木早苗先生の門下生となったのです。
桐朋学園大入学後は外山啓介先生のレッスンにより、羨ましいほどキラキラとした音色を出せるようになりました。
大学の4年間と大学院までピアニスト外山先生の情熱的なレッスンにより今もなお、たくさんの曲と向き合っております。
外山先生が演奏活動で忙しい時期は凜々香本人の希望により、高木先生のレッスンも継続してお世話になっております。
高木先生は凜々香にとってとても大きな存在で、受験の為だけの先生ではなかったようです。
「レッスン料は自分のお小遣いから出したい。」と強い希望を私に伝えてきました!
大切に娘の事を指導してくださる2人の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
リサイタルでは緊張したと思われますが、お友達を始めとした温かい客席に囲まれて無事に終演しました。
アンコールはドビュッシーの『小舟にて』を連弾で演奏しました。優しい音色が空気を纏い、じんわりと心に染みました。
拍手をしながら、最高に嬉しかった日々をふと思い出しました。
超音波の画像で元気に心臓をバクバクと動かし心音をしっかりと確認出来た日、お腹の中から外の世界へ出て眩しそうな目で元気な産声と共に初めて出会えたあの日。
そして23年の時を経て凜々香は今、初のリサイタルでステージ上で最高の笑顔で輝いています!
もちろん楽しい事ばかりではないでしょう。
曲も大きいし、私の知らない涙をいっぱい流して練習して練習して…。
頑張ったね。間違いなく私の心の琴線に触れました!
感動しました!!
これからもいろいろな事を経験すると思うけれど、止まない雨はありません。
苦しい時期も楽しい時期も全てが繋がって今があるのです。
このリサイタルでの成功を忘れずに、自分の信じた道を迷わないで進んでね!
そして1番のファンは私という事もずっと忘れないでね!!
【2025.12.9】